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クラシックの雫2013 第2回"鍵盤上のオーケストラ" スペシャルインタビュー!

2013年08月26日 更新

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オーケストラとは違うピアノの魅力とは?

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ピアノ1台で複数の音を重ね合わせることが出来る。高音から低音まで、軽やかで俊敏な動きから重厚な響きまで、様々な音色や表情を1台の楽器で表現出来る。ピアノ独自のペダルによる響きの光沢感、透明感、スケール感も魅力です。

戸島:
オーケストラは基本的に単音楽器の奏者が集まって音楽を作り上げるのに対し、ピアノは一人でハーモニーを奏で、豊かな音楽を作ることができます。 リズム、強弱、音色の表現も幅も広いので、哀愁漂うメロディーはオーボエを、低音の豊かなメロデーはチェロを、4声で紡ぐ箇所は弦楽四重奏をイーメジするなど色々な単音楽器のキャラクターや、それの重奏のを全て一つのピアノで創造し、それをバランスよく組み合わせて、さらに音楽を色鮮やかにすることができることが魅力だと思います。

稲生:
オーケストラではたくさんの楽器の音色を楽しめて、音の幅や迫力ではピアノは、負けてしまうかもしれません。しかし、オーケストラの曲もすべてのパートはまずピアノで作られていますし、一台で何役もこなせるのがピアノです。1台でもさまざま音色を奏でられるってことを知ってもらいたいです。

中沖: 101195_16.JPG 
昔は、現代のようにCDやレコードが一般には普及していなかったためか、交響曲などのオーケストラの曲を手っ取り早く自分たちで楽しめるように、連弾や二台ピアノの有名曲の編曲が生み出されました。ピアノなら、昔からわりと多くの家庭にあったようなので、ピアノが弾ければオケよりも少人数で有名曲を味わえるというわけです。 今回、プログラムを決めるにあたって、2台8手の編曲なんて、あまりたくさん楽譜は出回ってないだろうなぁと思いながら調べ始めましたが、蓋を開けてみるとかなりの数がありました。ほとんどの有名どころの交響曲が網羅されているといってもいいくらいに。選ぶのが大変でした。 現代でも、音楽を学ぶ時はまずピアノからというのが一般的です。今も昔も音楽に関わる人たちにとって一番身近な楽器であるというその親しみやすさもピアノの魅力のひとつだと思います。




連弾やピアノ重奏の楽しみ方

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戸島:
連弾は二人の演奏者が高低音を分担し、息を合わせ音楽をつくる楽しみがあります。ピアノ重奏はさらに音の厚みが増してスケールが大きくなります。演奏者それぞれの個性を尊重しながら、ひとつの音楽にまとめていく楽しみがあります。

稲生:
楽器の王様と言われているピアノですが、1台でオーケストラのすべての音域をカバーできるピアノを複数で弾くことは、1人1台で弾く以上にオーケストラ的表現ができるということなので、どんなステージになるのか、今からとてもワクワクしています。

高森:101195_17.JPG
自分が弾くパート以外に色々な方向から複数のピアノの音(のみ)が聴こえてくるという感覚は新鮮。アンサンブルを支える低音の魅力、内声の響きを重ね合わせる喜び、浮かび戯れる旋律を弾く楽しさ・・・その時々で変化する自分の役割を“演じ分ける”面白さがあります。演奏者それぞれの個性が重なり合って、時に思いがけない“化学変化”が生まれることもあります。アンサンブルの1ピースである自分のパートが他のピアノパートと美しく響き合う時、生かし生かされる喜びは大きいと思います。 オーケストラ作品をピアノ編曲版で演奏する際、いかにイマジネーションを持ち、色彩豊かに演奏するかはピアニストにとってひとつのチャレンジです。ピアノは独奏曲のレパートリーが豊富で、他の楽器奏者と共演することも多いですが、今回のピアノ奏者によるピアノだけの室内楽という特別な機会を楽しみにしています。三人の素晴らしいピアニストとの共演を通して、新たな発見や多くの学びの機会を得られることを何より嬉しく思っています。

中沖:101195_15.JPG
ピアニストというのは、ほかの楽器と共演することは多くても、実はピアニスト同士で共演することは少ないので、本当に貴重な機会だと思います。私はプロデューサーとして、自分よりも上手な人にしか出演をお願いしない主義なので、今回は皆からいろんな事を盗み取らせていただこうと思っています(笑)。他のピアニストが、間近で、隣で、同じフレーズをどんな指使いでどんなフレージングで弾くのか。とても興味深いです。 ピアニストは普段は、個人プレーか、もしくは伴奏に近いポジションか、のどちらかということが多いので、オケの一員のように全員対等に「調和」を目指す、というのは実は意外と経験が少ない。しかも他の楽器ではなく、知り尽くしているピアノという楽器の、慣れ親しんだ音だけで4人が一つのものを作らなくてはならない。多分、他の楽器と合わせるよりも自分たちの耳はシビアになると思います。 よく言われることですが、弦楽奏者にとっては、弦楽四重奏が一番難しいらしいです。同じ弦楽器からの同じ種類の音、4人が4人ともに重要な役割を持ち、和声のバランスなどがくっきりとわかってしまうので。それと同じことが、今回のピアノ4人にも言えるのではないでしょうか。ある程度弾けるのは当たり前、そこからどうやって音楽を膨らませ良い響きを作っていけるか。難しいですが、実力あるピアニストばかりなので、きっといいものが出来ると思います。


ミニしずくについて

中沖: 
101195_10.JPG今回、前半のプログラムの一部のリハーサルを公開することにしています。フィガロの結婚の序曲、チャイコフスキーの弦楽セレナーデなど、よく耳にすることが多い曲ばかりです。 気軽に、お子さん連れでお越しください。未就学児は無料、小学生以上はお一人500円を、当日受付でいただきます。 子供さんたちが多いので、ざわざわしていたり、たまに泣き声が聴こえたりするかと思いますが、それも大丈夫です。私たちもリハーサル気分でリラックスして演奏しますので、クラシックに親しむ最初の一歩として、どんどん利用していただければと思います。今回、平日の15:30からということで、ちょうど幼稚園や小学校が終わって帰宅する時間帯ではないでしょうか。途中の出入りも自由なので、多少遅れていらしても大丈夫です。お気軽にお立ち寄りください。